「エメラルド」アイコン

以前開発中であることをお伝えしていました。新しいMT4 EA(自動売買プログラム)「エメラルド」のテスト運用をリアル口座とデモ口座で開始いたしました。

メタトレーダー(MT4)のバックテストでUSD/JPY:プロフィットファクタ5.37。EUR/JPY:プロフィットファクタ5.49。EUR/USD:プロフィットファクタ4.31。と、なかなかの結果を達成しています。はたして、この結果がどのくらいリアルトレードで有効なのかを検証していきます。まだ開始したばかりですので、リアルトレードの運用成績はありません。

プロフィットファクタとは[プロフィットファクタ=総利益÷総損失]で、つまり総利益が総損失の何倍かを示すデータです。例えば、総利益が200万、総損失が100万なら、プロフィットファクターは2.0になります。ようするにこのプログラムの運用で資金を5倍以上にする実力を備えている可能性がある。ということになります。

以前の記事で、プログラムの仕様において、以下のようなガイドラインを設定しました。

1,どのような通貨の組み合わせでも利益を上げることが出来る
2,レンジ相場、トレンド相場どちらでも利益が出せる
3,長期間にわたって利益を上げ続けることが出来る

その中で、「過剰最適化(カーブフィッティング)」を避けるため、1の「どのような通貨の組み合わせでも利益を上げることが出来る」という点を重要視している。と説明しましたが、現段階の「エメラルド」はバックテストでUSD/JPY:PF5.37。EUR/JPY:PF5.49。EUR/USD:PF4.31。AUD/JPY:PF3.48。とこの要件を十分に満たしています。開発は主にUSD/JPYの通貨ペアを用いて行ったのですが、結果的にはEUR/JPYの通貨ペアの方が成績が優れています。

2の「レンジ相場、トレンド相場どちらでも利益が出せる」という点においては、トレードエンジンをスキャルピング方向に調整し、トレンドの影響を受けない短期取引を主体とすることで実現しています。トレンドフォローのトレードも研究中なのですが、テクニカルのみではなかなかトレンド転換が読みづらく、たとえば、政策金利が次にどうなるのかはテクニカルでは読めないので、中期トレードの勝率が上げにくく、現時点では「エメラルド」はスキャルピングEAとしました。
※スキャルピングとは10pips前後の小さな利幅を狙って、短期の取り引きを続けて利益を増やしていく手法です。

3の「長期間にわたって利益を上げ続けることが出来る」という点については、まだこれからリアルトレードでの検証ができてからということになりますが、10年のバックテストの結果を見る限りは、この要件を満たしています。

とまあ、いいことばかりを書いてきたのですが、実際はMT4のバックテストで使用するTickデータは、擬似ティックで、スキャルピングのような手法はその影響を受けやすいため、リアルトレードではかなり成績が下がると思っています。


各通貨のバックテスト

今回、メタトレーダー(MT4)のバックテストを行った通貨ペアは、「USD/JPY」「EUR/JPY」「EUR/USD」「AUD/JPY」の4種で、期間:2015.01.10〜2017.01.10、1分足の全ティック、スプレッドは10(1pips)で行っています。

また、このEAは複利運用に対応しているのですが、複利運用のテスト結果ではグラフの途中がわかりづらくなるので、注文ロット数を0.1の固定のグラフを掲載し、どの期間で利益が大きくドローダウンがあったかなど、わかりやすくしています。

USD/JPYのバックテスト結果

通貨ペアUSD/JPYのバックテスト
初期証拠金 10000.00
純益 10652.15
総利益 13090.23
総損失 -2438.08
プロフィットファクタ 5.37
期待利得 5.27
最大ドローダウン 29.65 (0.21%)
総取引数 2023
売りポジション(勝率%) 655 (62.60%)
買いポジション(勝率%) 1368 (61.18%)
勝率(%) 1247 (61.64%)

EUR/JPYのバックテスト結果

通貨ペアEUR/JPYのバックテスト
初期証拠金 10000.00
純益 13495.91
総利益 16499.39
総損失 -3003.48
プロフィットファクタ 5.49
期待利得 5.33
最大ドローダウン 27.87 (0.21%)
総取引数 0.23% (23.67)
売りポジション(勝率%) 944 (64.09%)
買いポジション(勝率%) 1590 (60.19%)
勝率(%) 1562 (61.64%)

EUR/USDのバックテスト結果

通貨ペアEUR/USDのバックテスト
初期証拠金 10000.00
純益 7344.00
総利益 9563.60
総損失 -2219.60
プロフィットファクタ 4.31
期待利得 4.44
最大ドローダウン 44.30 (0.36%)
総取引数 1655
売りポジション(勝率%) 728 (65.66%)
買いポジション(勝率%) 927 (57.61%)
勝率(%) 1012 (61.15%)

AUD/JPYのバックテスト結果

通貨ペアAUD/JPYのバックテスト
初期証拠金 10000.00
純益 11332.26
総利益 15906.05
総損失 -4573.79
プロフィットファクタ 3.48
期待利得 2.82
最大ドローダウン 42.83 (0.29%)
総取引数 4021
売りポジション(勝率%) 1352 (54.29%)
買いポジション(勝率%) 2669 (49.68%)
勝率(%) 2060 (51.23%)

USD/JPYのバックテスト結果(10年:2007.01.10〜2017.01.10)

通貨ペアUSD/JPYのバックテスト(10年)
初期証拠金 10000.00
純益 37166.03
総利益 50301.34
総損失 -13135.31
プロフィットファクタ 3.83
期待利得 3.84
最大ドローダウン 45.08 (0.26%)
総取引数 9677
売りポジション(勝率%) 2919 (56.87%)
買いポジション(勝率%) 6758 (55.61%)
勝率(%) 5418 (55.99%)

信頼性の高いバックテスト

前述しましたが、メタトレーダー(MT4)のバックテストは擬似ティックのため、精度が90%が限界です。(1分足では25%が限界)しかし、Tickstoryというソフトを使用してDucascopyで公開しているTickデータをダウンロードし、MT4に読み込ませることで、モデリング品質99.90%の高い信頼性のバックテストが可能になります。完全ではないのですが信頼性は上がります。

試した結果、予想はしてましたが、かなり成績が下がっており、なかなかリアリティーのある結果だと思っています。しかし、プロフィットファクタがまだ1.98ありますので、改良を行いながらリアルトレードのテストを行う予定です。

信頼性の高いUSD/JPYのバックテスト結果

通貨ペアUSD/JPYの信頼性の高いバックテスト
初期証拠金 10000.00
純益 4490.77
総利益 9059.48
総損失 -4568.71
プロフィットファクタ 1.98
期待利得 2.74
最大ドローダウン 132.09 (1.22%)
総取引数 1637
売りポジション(勝率%) 269 (47.96%)
買いポジション(勝率%) 1368 (44.96%)
勝率(%) 744 (45.45%)

このEA(Expert Advisor)「エメラルド」の特徴

総取引数は2年間で、EUR/USDをのぞきどれも2000以上あり十分に多いように思われるかもしれませんが、細かく分析すると2週間以上取り引きがない期間もあれば、1日で数十の取り引きがあったりしますので、ある期間に集中して利益を上げる傾向にあるようです。また、ボラティリティーが大きいときの取り引きを得意としています。

どのような通貨ペアでも利益を上げることができそうですが、AUD/JPYのような価格の安い通貨ペアではプロフィットファクタがやや下がる傾向にありそうです。

勝率は50〜60%と、それほど高くないのですが、ストップロスが利益確定値に比べて少ないため、50%の勝率であれば十分に利益を上げていきます。

スキャルピングEAでストップロスが浅いため、比較的レバレッジをかけたトレードを行うことができます。ただし、週末にポジションを持ち越してしまうと、週明けに窓を開けて市場が始まった場合、多大な損失を出す恐れがありますので、週末にポジションを閉じるロジックを搭載しています。


トレード運用業者を検討する

このEA「エメラルド」は前述のような特徴でスキャルピング手法ですので、運用させるFX業者は普段からスプレッドが狭い、指標発表時においてもスプレッドが広がらない事が重要だと思われます。具体的には下記のような業者です。

1,スプレッドが1pips以内。
2,指標発表時においてもスプレッドが広がらない。
3,ストップレベルが0pipsに近いこと。
4,約定力が高いこと。

2の「指標発表時においてもスプレッドが広がらない」は結構難しいだろうと思っています。どの業者も、雇用統計の時等は大きく広がっています。このEA「エメラルド」にはスプレッドが広がったときには注文を行わないようにするロジックも入っているのですが、その機能が働くとボラティリティーの大きい時に注文数が減ってしまうので、利益が減ってしまうことになります。

3の「ストップレベル」とは「指値、逆指値を注文する時に、注文価格から何pip以上離す」という約束なのですが、1の「スプレッド」についてはどのFX業者も大きく掲載されているのですが、3の「ストップレベル」については、以外と掲載されていないところがあり、また、掲載されていても扱いが小さかったりします。しかし、小さな利幅を狙うスキャルピングにはきわめて重要な要件です。

このことから、リアルトレードの検証はOANDA(スプレッド:0.3pips、ストップレベル0.0pips、NDD方式)と外為ファイネスト(スプレッド:0.7pips、ストップレベル0.1pips、STP方式)の2社で行うことにしてみました。順調にトレードが行われるようであれば、OANDAの東京サーバーでもテストを実施してみます。海外のFX業者はスプレッドやストップレベルが広いことから今回は見合わせています。
※NDD方式やSTP方式は、配信レートにトレーダーを介さない、インターバンク市場の金融機関と直接取引をする方式です。

また、ローカルPCにおいても、いろいろなEAを同時に騒動させていると、成績が下がる可能性がありますので、騒動するEAも絞る必要がありそうです。

※OANDA、外為ファイネストの口座開設に興味のある方はこちらから


複利運用のテスト結果

リアルトレードの、デモ口座のテスト結果については後日掲載予定ですが、バックテストでは2週間ほど取り引きのない期間もありましたので、1ヶ月以上のテスト運用が必要かと思っています。改良を行い成績がさらによくなれば販売予定です。

最後に複利運用でレバレッジ5で「USD/JPY」を2年間運用した結果を掲載します。
※レバレッジ5の運用とは、口座のレバレッジが5倍を超えないようなロット数での運用です。
初期証拠金は10,000ドルです。

2年後・・・6,816,036ドル w(゚o゚)w

2年間で680倍。でもこれはバックテストの結果で、しかも全ティック(擬似ティック)ですから、Ducascopyの信頼性の高いティックデータを使用するとうんと下がります。それに以前にも下記のような経緯がありますから・・・。でも、何か期待させるものがありますね。

通貨ペアUSD/JPYのバックテスト(複利運用)
初期証拠金 10000.00
純益 6806036.43
総利益 8301257.20
総損失 -1495220.77
プロフィットファクタ 5.55
期待利得 3364.33
最大ドローダウン 24988.99 (2.26%)
総取引数 2023
売りポジション(勝率%) 655 (62.60%)
買いポジション(勝率%) 1368 (61.18%)
勝率(%) 1247 (61.64%)

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